世界三大スープというものがあるらしい。
タイの「トムヤムクン」と中国の「フカヒレスープ」とフランスの「ブイヤベース」がそれだ。
私は上記のスープ全部飲んだ事がない。さぞかし美味しいのだろう。
でも、味噌汁の方が美味いんじゃないか?
私35歳。飲んだ事ないスープ相手に大勝負。
あの出汁と味噌と具材が織りなす塩気と旨味とコクの絶妙なハーモニー。
圧倒的に味噌汁は美味い。自信がある。
味噌汁はいつも私を救ってくれる。
自分で洋食や中華を作ってスープに迷った時も救ってくれた。
コンソメスープや中華スープだとなんかしっくりこない。
でも味噌汁だとしっくりくる。というか美味しいのだ。
さて、状況を整理しよう。
日本人は味噌汁が大好きだ。これはもはやわざわざ証明するまでもない事実であろう。
課題というか相手は世界だ。世界の意見から味噌汁が世界3大スープに負けない事を証明するのだ。
私は、高齢者福祉の仕事をしている。世間と同様に私の法人も人材不足であり、外国人の人材に助けられている。
これも何かの縁だ、彼らの意見を取り入れてみる。
私の部署に彼らはいないが、妻の部署にいるため妻に聞き取りを行う。
私「お味噌汁飲んで何か言ってた?」
妻「薄いって」
詰んだ・・・
もうおしまい。おしまいでーす。
呆気なかった。
そんな呆然としている私に妻が追い討ちをかける。
妻「全員梅干しの酸味とかダメで、納豆もダメだって」
無力。文化の前には圧倒的に無力。
日本の片隅でインフルエンサーでもなんでもないノーマルおじさんが高らかに味噌汁が世界三大スープに負けないなんて叫んでも何も変わらなかった。
味噌汁も世界三大スープもその他のスープも美味い。
それでええ。