世界一面白い漫画「HUNTER×HUNTER」は、2022年4月現在コミックスが36巻まで発売されていて、王位継承戦編が盛り上がっている。
2018年12月から残念ながら休載期間に入ってしまったが、これまでのストーリーについての考察がファンの間でとても盛り上がっている。
その中でも王位継承戦編で様々な考察が飛び交っている「念能力:11人いる!(サイレントマジョリティー)の使い手は誰だ?!」ということについて書いていきます。
※ネタバレも含みますので、ご注意下さい。
- 11人いる!(サイレントマジョリティー)とは?
- 王位継承戦とは?
- ズバリ「11人いる!(サイレントマジョリティー)」の使い手は?
- 考察1:ヒュリコフ式消去法
- 考察2:心の声消去法
- 考察3:視点・位置消去法
- 考察4:平手友梨奈
- 結論
11人いる!(サイレントマジョリティー)とは?
そもそも「11人いる!(サイレントマジョリティー)って何よ?」って方もいらっしゃると思うので、簡単にご説明。
11人いる!(サイレントマジョリティー)はある人物の念能力である。
HUNTER×HUNTERでは超能力的な力として「念能力」というものが存在する。
誰でも使える能力ではなく、限られた人間が使えるものなのだが個人個人でその能力に違いがあるのだ。
そして、11人いる!(サイレントマジョリティー)の能力とは、座敷人形(黒ぼっこ)という人形を具現化させて、そっちに多数の人間に注意を向けておいて一瞬の隙をついて呪唇白蛇(ツチボッコ)という具現化した蛇で攻撃してターゲットの身体の血を吸い尽くすという能力である。
さらに
・座敷人形(黒ぼっこ)の姿を視る事が出来るのは、能力者自身と憑かれた者二人だけ
・ターゲット(射程)は10人
・座敷人形(黒ぼっこ)が1人も殺さず解除されると呪いが術者に返ってきてしまう
・呪唇白蛇(ツチボッコ)は全部で4匹。1匹だと44秒で、4匹だと11秒で全身の血を吸い尽くす
まだまだ未確定であるがこのような条件や性能があるようだ。
現在この11人いる!(サイレントマジョリティー)の能力者が暗躍しており、一体誰なのかが判明しておらず、色んな考察がなされているのだ。
王位継承戦とは?
そもそも「王位継承戦って何よ?」って方もいらっしゃると思うので、簡単にご説明。
HUNTER×HUNTERの世界では色んな国が存在するが、その中でも急激に力を伸ばしてきたカキン王国という国の次期国王を決める戦いが王位継承戦である。
現国王は、まだ生きており正妻が8人、王子が14人(男女共に王子と呼ばれる)いる。
継承戦が開始されて生き残った唯1名が正式な王位継承者となるのだが、ただの殺し合いではない。表立っての王子同士の殺し合いはご法度(重罪)とされている。もちろん、王子の周りの護衛人についても同様である。様々な策略・謀略を巡らせ最後の1人になるための戦いなのである。
そして、継承戦を行う前にカキン王家に代々伝わる壺中卵(こちゅうらん)の儀というものが全王子に行われる。
壺中卵の儀とは壺に血の継承を証し、王即位への思いを念ずる事で特別な能力が授かるとされているものである。結果として全王子が特別な能力として念能力として守護念獣を得る事となる。また、この同じ壺から生まれた守護霊獣にはルールがある。
・霊獣同士は殺し合わない
・霊獣の憑いた人間を直接攻撃しない
このようなルールのもと守護霊獣もそれぞれの能力を発揮して継承戦に絡んできている。
その継承戦において、11人いる!(サイレントマジョリティー)の使い手が暗躍している。それは誰なのか?どの王子の仲間なのか?そもそもカキン王国に関係ない人物なのか?等々色んな説や考察がなされているのだ。
ズバリ「11人いる!(サイレントマジョリティー)」の使い手は?
さて、本題である。
今発売されている36巻までのコミックスを元に私なりに11人いる!(サイレントマジョリティー)の使い手を考察してみた。
そして、一つの結論が出た。
ズバリ「ユウリ」だと考えている。
ユウリはカチョウ王子(第10王子)の従事者である。
なぜそのような結論に至ったのか考察を述べていく。
考察1:ヒュリコフ式消去法
まずは容疑者がとても多いので、絞っていく作業を行った。
その時に大きく参考にしたのがヒュリコフの考察だ。
ヒュリコフは第1王子の私設兵で念の使い手。
そして、彼は経験によるスキルで念能力者とそうでない者を見分けるという事にかなりの自信と自負があるキャラクターである。
ヒュリコフはクラピカが指揮をとる第14王子の部屋での念の講習会に集まった各王子所属の人物の中に念能力を使えるのに使えないと嘘をついているものが4人いると断定している。
そして、まだ明らかにされていない最後の隠れ念能力者に対して、名前を出さずに彼がコミックス36巻の30ページで断言している。
「こいつが暗殺者で間違いない•••!!」
と。もちろんヒュリコフ自身の考察が間違っている可能性もあるのだが、キャラの見せ方の感じや暗殺者の名前をぼかしているあたり正しい考察をしていると私は思っている。
では情報を整理していこう。
容疑者を念の講習に集まったものに限定してみよう。
ちなみにクラピカ側の人物に関しては、クラピカのダウジングチェーンによって容疑者から外れている。
講習会参加者
・ベレレインテ(第13王子警護:ハンター協会員)
→念能力者。自分で明かす。
・バリゲン(第13王子警護:セヴァンチ王妃所属兵)
→暗殺者によって死亡。
・イラルディア(第11王子従事者)
・ラジオラス(第11王子従事者)
・ロベリー(第10王子従事者)
→隠れ念能力者(ヒィリコフ見立て)。暗殺者と誤認されて拘束される
・ユウリ(第10王子従事者)
・シェジュール(第9王子警護:ハルケンブルグ私設兵)
→隠れ念能力者(ヒュリコフ見立て)。ハルケンブルグの念獣の力で無自覚に半覚醒。
・ユヒライ(第9王子警護:ハルケンブルグ私設兵)
→隠れ念能力者(ヒュリコフ見立て)。ハルケンブルグの念獣の力で無自覚に半覚醒。
・ムシャホ(第8王子警護:スィンコスィンコ王妃所属兵隊長)
・サトビ(第7王子警護:ドゥアズル王妃所属兵隊長)
・マオール(第5王子警護:ツベッパ私設兵隊長)
・ロンギ(第5王子警護:ツベッパ私設兵)
・ミュハン(第4王子警護:ツェリードニヒ私設兵)
→暗殺者によって死亡。
・ダンジン(第4王子警護:ツェリードニヒ私設兵)
・テンフトリ(第3王子警護:チョウライ私設兵)
・ヒュリコフ(第1王子警護:ベンジャミン私設兵)
→念能力者。自分で明かす。
以上の16名。
さらに整理すると
死亡
・バリゲン(第13王子警護:セヴァンチ王妃所属兵)
・ミュハン(第4王子警護:ツェリードニヒ私設兵)
正直念能力者
・ベレレインテ(第13王子警護:ハンター協会員)
・ヒュリコフ(第1王子警護:ベンジャミン私設兵)
無自覚念能力者
・ユヒライ(第9王子警護:ハルケンブルグ私設兵)
・シェジュール(第9王子警護:ハルケンブルグ私設兵)
隠れ念能力者だが退場
・ロベリー(第10王子従事者)
暗殺者かつ隠れ念能力者候補
・イラルディア(第11王子従事者)
・ラジオラス(第11王子従事者)
・ユウリ(第10王子従事者)
・ムシャホ(第8王子警護:スィンコスィンコ王妃所属兵隊長)
・サトビ(第7王子警護:ドゥアズル王妃所属兵隊長)
・マオール(第5王子警護:ツベッパ私設兵隊長)
・ロンギ(第5王子警護:ツベッパ私設兵)
・ダンジン(第4王子警護:ツェリードニヒ私設兵)
・テンフトリ(第3王子警護:チョウライ私設兵)
このようになる。
16人いた容疑者だが整理した事で9人に絞られた。
ここからさらに絞っていきたい。
考察2:心の声消去法
続いては、考察1で残った9人の心の声にスポットを当ててさらに容疑者を絞っていく。
コミックス35巻の184〜185ページにクラピカの念講習会に集まったメンバーのそれぞれの心の声や周りとの会話がのっている。これを参考に考察を深めていきたい。
第11王子従事者「ラジオラス」と「イラルディア」
2人とも
「な・・・なぜ警護兵でなく私達が・・・」
と心の声が見られる。
この心の声から2人とも自分がこの場に来るのが相応しくないと思っている事、もっと適任者がいるのにと思っている事がわかる。暗殺者らしからぬ思考と言えるだろう。
そのため、この2人は容疑者から外していいだろう。
第7王子警護 サトビ(ドゥアズル王妃所属兵隊長)
彼の心の声は
他の警護兵の動向を探り交渉も出来る絶好の機会・・・・・・!!
・・・・・・しかし一介の警護一人に踊らされている感は否めん・・・!
危険人物だな・・・・・・
このサトビも暗殺者というより目的は情報収集及び交渉といった様子。
彼も容疑者から外していいだろう。
第8王子警護 ムシャホ(スィンコスィンコ王妃所属兵隊長)
彼の心の声はこんな感じ。
王子に上手く厄介払いされた形だが・・・
他の者には任せられない最重要任務である事は事実!
他の者には任せられないという言葉から特命の可能性もあるが、王子レベルでも暗殺の指令は重罪である事を考えると相当な信頼関係がないと暗殺の指令は出ないと考えられる。「厄介払いされた」という言葉からそのような信頼関係でない事が窺い知れるし、心の声の口調が堅い感じで暗殺者とは違うように感じる。
そのため、容疑者から外す。
第10王子従事者 ユウリ
さて。ここで私が暗殺者と考えているユウリの心の声を見てみよう。
同じ第10王子従事者のロベリーと共に
ラッキー♡
数時間でもあの空間から離れられる♪
と嬉しそうにしている。
一見、警護兵や従事者に不満を当たり散らしている第10王子の側から離れられる事を喜んでいるように見えるのだが、暗殺者と想定すると意味が変わってこないだろうか?
持ち場を離れて行動できるという事を喜んでいるように思える。
二人とも警護兵でなく王子の身の回りのお世話という役割の従事者と思えるが、ヒュリコフの見立てだと、ロベリーは念能力者であった事を考えるとユウリも念能力者である可能性は十分にある。もしかしたら二人とも何かしらの任務をそれぞれ持っていた事も考えられる。
どうだろうか。ユウリの疑惑が増してこないだろうか?
他の参加者達
他の参加者については会話の内容はあるが心の声がなかったり、確定的な心の声でないのでまだ容疑者からは外せなかった。
残った容疑者
というわけで、「ラジラオス」「イラルディア」「サトビ」「ムシャホ」を容疑者から外した
・ユウリ(第10王子従事者)
・マオール(第5王子警護:ツベッパ私設兵隊長)
・ロンギ(第5王子警護:ツベッパ私設兵)
・ダンジン(第4王子警護:ツェリードニヒ私設兵)
・テンフトリ(第3王子警護:チョウライ私設兵)
考察1で残った9名の容疑者が考察2ではこの5名に絞られた。
考察3:視点・位置消去法
さて、いよいよ5名に絞られた容疑者であるが、ギリギリまで人数を絞れるだけ絞ってみよう。という事で考察3では視点や位置関係に注目していく。
まずは、コミックス35巻200ページ。
このページは、座敷人形(黒ぼっこ)の存在が見えるかどうか数人の視点が描かれている。
まずはヒュリコフ視点では見えない事が描かれている。
そして、その後であるがロベリーとユウリの会話があって一見ユウリの視点として座敷人形(黒ぼっこ)が見えないシーンが描かれているが、よく見て欲しい。
最初のヒュリコフの視点では当然ヒュリコフ視点なのでヒュリコフ自身はヒュリコフを見れるわけないので、「ベレレインテ」と「ムシャホ」とだけが見えている。
一方、ユウリっぽく見える視点の方を見てみると、ユウリが描かれている。
ということは?
これはユウリの視点ではない。
では誰の視点なのか?
位置関係を整理すれば簡単である。同ページの最終コマにユウリの隣にいるキャラが描かれている。
ロンギ(第5王子警護:ツベッパ私設兵)である。
座敷人形(黒ぼっこ)の姿を視る事が出来るのは、能力者自身と憑かれた者二人だけという条件からこの時点でロンギは容疑者から外される。
そして、描かれ方としてミスリードを誘うような構図からユウリの暗殺者としての疑惑がグッと高まる。
次にコミックス35巻201ページのロベリーが変な女こと座敷人形(黒ぼっこ)がいるよ!とみんなに教えた次のコマ。
他の念講習に集まった人がロベリーが指差す方に目線を向ける。そして、暗殺者は攻撃を開始する。
この念講習に集まった人が座敷人形(黒ぼっこ)のいる方に目線を向けるシーン。
描かれた人数を数えてみると10人。
さて、11人いる!(サイレントマジョリティー)の能力のおさらいである。
ターゲット(射程)は10人。
偶然かもしれないが一致するのだ。そして、残った容疑者でこの10人に描かれていない人物は誰か?
ユウリとダンジンである。
そして、位置関係。
ユウリは、座敷人形(黒ぼっこ)がついてロベリーの横。
まだ能力の全貌が明らかでないが、座敷人形(黒ぼっこ)を憑けるには直接触れるといった条件が存在するはずである。それを容易に可能と出来る位置にいるのはユウリである。
さらに言うと、コミックス36巻30ページのヒュリコフが残った隠れ念能力者が暗殺者と断定する件があるところであるが、ヒュリコフ視点で隠れ念能力者のオーラが描かれている。ここで注目するのは、隠れ念能力者の頭部と思われる位置がヒュリコフ視点で結構下であることだ。
ダンジンはヒュリコフと同じぐらいの長身長である。
一方ユウリは集まった人達の中では低身長なのだ。
この描写からも残った容疑者のダンジンとユウリのどちらが暗殺者なのかと考えたらユウリであると言えるのだ。
考察4:平手友梨奈
平手友梨奈をご存知だろうか?欅坂46の元メンバーである。
なぜこのメンバーが考察に関係しているのかと言うと、冨樫先生は欅坂46のファンで11人いる!(サイレントマジョリティー)の能力名も欅坂46の楽曲「サイレントマジョリティー」からとっていると容易に考えられる。
その「サイレントマジョリティー」のセンターを務めていたのは誰なのか。
平手友梨奈である。
そして、彼女の名前は平仮名にしてみよう。
「ひらてゆりな」
次は苗字を省く
「ゆりな」
少し崩していく
「ゆうりな」
・
・
・
「ユウリ」な
ね!
もう決まりでしょ!
富樫先生に限らず漫画家は伏線回収や名前に意味を持たせる事が多い。
これは偶然だろうか?
結論
長々と書かせてもらったが、以上の考察から11人いる!(サイレントマジョリティー)の使い手の使い手は「ユウリ」だと思うのだ!
当たっててもそうでなくても真相が楽しみである。
お付き合い頂きありがとうございました。