ポルノグラフィティの名曲「幸せについて本気出して考えてみた」みたいなタイトルになってしまったが、気にせず行こう。
実は、親への敬老の日のプレゼントをネットで探していたらどら焼きがまぁヒットする。
なぜだ?
いつもなら、なんの疑問を抱かずスルーしていたこの「どら焼き問題」だが今回はなぜだが気になった。
人間なんてのは急にこんなことが起こるから面白い。
せっかくの珍しい思考を無駄にするのももったいないのでこの「敬老の日のプレゼントにどら焼きが多いのはなぜか?」ということを本気出して考えてみた。
ちなみに私は、高齢者福祉の仕事をしているので、その視点も交えて考えてみる。
仮説1:美味い
早速高齢者福祉の視点もクソもないド主観だが、どら焼きは美味い。
そもそもプレゼントは贈る人に喜んでもらうのが目的なのだ、不味いもの送ってもしょうがない。こんだけどら焼きが世の中に飛び交っているということは美味い、もしくは人気があるという証明だろう。この世の中にドラえもんが複数存在する世界なら話は別だろうが。
仮説2:餅じゃない
これ超重要。
和菓子の人気ランキングなんてのをみるとどら焼きは5位とか7位とかの辺りに位置するのをよくみる。
一方でランキング上位をみると、団子や大福、わらび餅などいわゆる餅系が入っている。
「仮説1の美味いで選ばれるなら大福とかのがいいじゃん」なんて考えそうだが、それに関しては大反対である。
皆様お分かりの通り餅は喉に詰まるリスクがとても高い。嚥下の能力が落ちてきた高齢者なら尚更である。
高齢者福祉のサービスだと利用者の根強い餅人気から餅つきの行事があることが多いが私は昔から反餅つき派である。
普段リスクマネジメントをしっかりするように言われているのに、餅を食べる行為を「利用者が好きだから」で一点突破しようとすることに納得がいっていない。
毎年死人が出るニュースが流れてリスクがあるのは世が認めるところであるのに、「好きなものを食べたいという思いをリスクを最小限にして実現することが専門職である」と攻め込んでくる。
「苦しい思いをして最期を迎えたくない」という思いも考えろと思うのだが、まぁこれはどっちが正しいとか言えないことである。
話がそれてしまったが、専門職でないのならリスクを犯す必要がない。なので餅系のプレゼントを避けてどら焼きを選ぶのがベターであろう。
そう考えるとこの「餅系でない」というどら焼きの立ち位置はやはり大きい。
仮説3:柔らかい
昔と比べて元気な高齢者が多いが老化に抗えない事実もある。
総じて咀嚼力は落ちるし、歯がない方も多い。
そうなるとやはり食べ物の固さというものはとても重要である。
どら焼きにあるのは、圧倒的なフワフワ感とあんこのねっとり感。
固いという要素は皆無である。
高齢者福祉の仕事をしている立場から言うと加工もしやすいのも魅力だ。
どら焼き自体を見てもらってから食べる時は一口大やさらに細かい大きさに切るのも容易だ。
色んな状況の人に対応できる万能和菓子。
惜しいところだと鯛焼きもめでたい感じがして餅系でないので人気がありそうだが、やはり生地が固かったり、噛み切るのに力が割といる。
それが鯛焼きの良いところでもあるのだが、高齢者が食べるという観点だとまだまだ課題がある。
仮説4:焼印で祝い感を手軽に付けられる
カイジの世界だと恐ろしい焼印だが、贈り物の世界だと焼印は嬉しい存在である。
特別でない普通のどら焼きでも焼印で「祝」や「鶴」など縁起が良さそうな言葉をつけることでもらった方のハッピー度は高まる。
間違っても「祝」を「呪」にしないようにだけ気をつけよう。
と言うか「呪」の焼印作ったやつ確信犯だろ。
仮説5:孫が知ってる
プレゼントを孫に選んでもらうケースも多いだろう。
ここでいう孫は未就学児から小学生ぐらいの年齢を想定している。
そんな孫世代が選ぶ際に自分がよくわかってないものはなかなな選択肢に挙がらないだろう。
どら焼きは、そんな孫世代もよく知っている和菓子。
そもそもなぜ孫世代はどら焼きを知っているのか。
コンビニとかでも気軽に買えるというのも理由の一つだろうが、1番の理由はやつの存在だ。
*1「ぼくドラえもんですグフフ」
そうドラえもん。
未就学児も大好きなドラえもんの存在が大きい。
言わずもがなであるが、ドラえもんの大好物はどら焼き。
親も親で「どら焼きドラえもんも好きだからこれをプレゼントにしよっか」なんて言いがちである。
そんなわけで認知度が半端ないどら焼きはやはり強い。
終わりに
さてさて、敬老の日のプレゼントにどら焼きが多い理由としてはこんなところであろうか。
無理に高齢者を敬意を表したり、感謝をする必要はないが、感謝の気持ちが芽生えたその時には贈り物でも言葉でもプレゼントすることをお勧めする。
人生は自分も他人も一度きりなのだから。
*1:≡゚♀゚≡