今週のお題「肉」
地球上の生物を見渡してみると、肉を火で焼いたり熱を加えて食べる生物はおそらく人間だけだ。
人間も大昔は生肉を食べていたようだが、進化の過程で熱処理をされた肉を食べる生物として生き残ってきた。
生肉を食べないということは、進化の象徴なのである。
本能
そんな進化を経て、ありとあらゆる熱処理肉を食べて「美味い美味い」言っているわけだが、私は生肉を渇望している。
ハンバークを焼く前のミンチ肉に惹かれ、鍋に入れる前のつくねに惹かれ、なんとか理性を保って口にするのだけは回避してきた。
これは人間の本能なのだろうか?
「生肉に惹かれるのは自分だけか?」と子供の頃は思っていたが、大人になってユッケに代表される生肉料理を大多数の人間が欲しているのを見て、「人間は生肉を欲する生き物なのだ」と確信した。
本能なのだ。
理性
生肉を食べるリスクはなにか。
ズバリ食中毒である。
人間にとって有害な菌は熱を加えることで死滅するが、生肉は生であるがゆえリスクを減らす熱処理ができないのだ。
現在、合法的に食べられる生肉もただ生で出しているわけではない。
食品衛生法に定められた処理をすることで初めて「生で食べられる肉」となるのだ。
本能で食べたい生肉を「人間の身体の仕組みとして、生肉を食べると食中毒のリスクがあるから食べない。食べるにしてもエビデンスがある方法で処理して食べる」と考えることでリスクを回避して生き残ってきた。
ようは理性があるから生き残ってこれたのである。
進化?退化?
人間の本能として生肉を欲するが、理性を持ってその気持ちを律する。
それを現代人は実践しているわけだが、結局は「生肉」と称される肉を食べているのである。
これは退化なのだろうか?進化なのだろうか?
様々な技術に関しては進化なのは間違いなのだろうが、私が知りたいのは「人間」としての退化なのか進化なのかである。
己の欲望を満たすためだけに技術を使っている短絡的な生物となってしまったのではないかという不安が拭えない。
「人間なんてそんなもんよ」と言われれば身も蓋もないというか、確かに人間を見ているとそれが本質というのも理解出来てしまう。
私も34年間、人間をやってきたので多少なり人間をわかっているつもりである。
でも、それだけではない何かが人間にはあるのではと考えないわけでもないのだ。
なにがいいたいのか
人間の本能、理性、進化、退化について色々思いを馳せながら考えてきた。
結論として私が言いたいこと、答えは以下の通りである。
「生肉美味すぎるんよ!」
「食肉業者さん超サンクス!」
以上である。